東京人から見た石巻の今


(東京事務局・ヨコヤマ)

東京事務局ではこれまで連日のように現地とやりとりをし、
このブログにて活動の様子をお届けしてきましたが、現地入りは今回が初です。
このブログを見ていただいている多くの方と同じく、人づてにしか情報を得ていなかったので、
連休前は「石巻は実際どうなっているんだろう?」と心が落ち着かない日々でした。

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被害のひどさについては、いまさらいうまでもありません。
積み重なる瓦礫の山。
倒立している乗用車。
地盤沈下が起こって、ほとんどのマンホールが隆起している道路。
すべてが攫われ、荒涼とした住宅街。

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石の入ったアスファルトのように見えますが、
津波で運ばれた土砂に茶碗や陶器などの破片が混じっていたものでした。

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一部の車道には土砂が堆積し、歩道と同じ高さになっていました。

そのすべてに、人が暮らしていた証があるのです。

こうして言葉にはしていますが、
目の前で広がる凄惨な光景を正しく伝える方法はない、
言葉にできないと感じました。

このような環境下にありますが、各避難所で過ごしているこどもたちは、
意外にも明るい笑顔を見せてくれました。
「にじいろクレヨン」では、東京からきたばかりの自分にも
とびっきりの笑顔を向けてくれて。
でも、ほんのちょっとしたきっかけで、大きく顔を歪めて泣き出すことも。
気に入らないことがあると、強く殴ったり蹴ったりしたり。
乱暴な言葉を吐いたり。

この年の子供なら珍しくない話に聞こえるかもしれませんが、
感情の振り幅も大きいし変化のスピードもとても速い。
専門的なことはわかりませんが、必ずしも健やかな精神状況とは
いいきれないのではないかと思いました。

それでも、にじいろクレヨンに参加してから夜泣きや過剰な甘えが
治ったという話も耳にしました。
もちろん、他にもいろいろな要因があると思いますが、
にじいろクレヨンの活動がこどもたちの心のケアに
大きく貢献しているのだと実感しました。

まだまだ、こども避難所クラブの活動が必要とされています。

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東京人から見た石巻の今 への5件のフィードバック

  1. 匿名 のコメント:

    考えさせられること、考えるべきことはたくさん
    愚痴らない真っ直ぐなにじ色クレヨンはかっこいい っとおもうけどっ

  2. みか のコメント:

    息の長い支援が必要になるということを再認識させてもらえた記事でした。まだ精神的に不安定なこどもたちも、にじいろクレヨンのおかげでいい方向に向かっているようで、本当ににじいろクレヨンはすごい、がんばってるみなさんやこども達はすごいなと改めて思いました。
    最後のツーショット、いい笑顔だ〜!「高い高い」がすごく高そう!
    アメリカのこども達からも応援、声援をいただいたので、紹介します。
    マサチューセッツのアムハースト、ワイルドウッド小学校の4年生がこども避難所クラブのブログ(英語版)を読みました。
    みんなで鬼ごっこ、かくれんぼ、こおり鬼をしたという件では、遠〜い遠〜い国の日本のこどもたちもアメリカのこどもたちと同じように遊ぶという事がとても新鮮だったらしく、「ワア〜!」という驚きや共感の声が上がってたよ。みんな興味津々で、急に日本のこども達を身近に感じたらしく、ブログに釘付けになって見てました。
    サッカー好き少年が彼のボールと空気入れを送りたいと言っていたり、みんなでいろんな支援のアイデアを出し合ってた。
    「グーグルトランスレーターを使って手紙を書きたい!」って子もいたわ。
    大人だけじゃなく、こどもたちも応援してますよ。

  3. 西田 のコメント:

    「子供の感情の振れ幅が大きい」から被害の甚大さが伺えます。素直な分、より敏感に反応してしまうんでしょうね。そういう意味で、子供は状況を如実に映す鏡ですね。

  4. うるるん のコメント:

    おつかれさまです。
    本当に活字や写真ではわからない現実がそこにはあるのですよね。
    切り取った一面ではなく、360度でしょうし、
    風や、ほこりや、匂いなど。
    現場でしかわからないと思います。
    みんなが行くことは難しいので、伝え続けてくださいね。
    大人でも不安定になる環境、
    子供の不安定なメンタル面は、しかたないことなのでしょうね。
    落ち着いて見える子も、どこか我慢しているのかもしれません。
    暴力、暴言などは、きちんといさめないといけないと思いますが、
    誰にでも感情をぶつけられる(出せる)わけでもないと思うので、
    心を開いてくれたということなのかな?と思いました。
    にじいろクレヨンの貢献は大きいです!
    本当にありがとうございます。
    専門的な心のケアは、なかなか行き届かないのではないかと思います。
    だからこそ、にじいろクレヨンの担う役割は大きいんだと思います。
    スタッフのみなさん方もセルフケア(自分をいたわること)をお忘れなく、
    くれぐれも心身の健康にご注意ください。

  5. やすこ のコメント:

    私は4月の中旬までにじいろクレヨンの活動に参加させていただいていましたが[E:sweat01]写真はその時の光景とほとんど変化がないように思いました…まだまだ現地の復興には時間がかかるんですね…
    でも,子供たちの心や精神面はにじいろクレヨンの活動で少しずつ癒されているのではないかと感じます。子供たちの笑顔は周りを明るく元気にしてくれる素敵なものですよね[E:confident][E:shine]早く子供たちの笑顔を見たいです[E:delicious][E:shine]

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