にじいろクレヨンの継続のチカラとキズナ。


 

月に1度の活動で、旭化成パワーデバイスに行ってきました。
旭化成パワーデバイス(以下デバイス)では、こどもたちだけではなく、大人の方も参加されています。
活動は基本的にこどもたち、大人たちと分かれて行います。
僕は「特定非営利活動法人コドモ・ワカモノまちing」のれいちゃんと一緒に大人担当です。
今回は東京ボランティアセンターから、しーちゃんも参加してくれました。

 

今年に入ってから、大人チームでは編み物が流行っています。
毎回参加してくださります、Sさんが編み物が得意で、僕たちボランティアや、
時にはこどもたちにちょっとした編み物をプレゼントしてくれていた事が、
編み物が流行るきっかけでした。
編み物は女の子にも好評で、編み物のときは大人チームに混ざって一緒に編み物をします。
僕もこれをきっかけに編み物をはじめました。
まだ、簡単な編み方しかできませんが、楽しさを覚えてきました。
目標は『今年の冬は自前のマフラー』です。
しーちゃんは大人チームは初参加でしたが、Sさんに気に入られたらしくたくさんお話してました。

Sさんがしーちゃんに

「また来る?」

と聞いたのは驚きでした。
というのも、初参加の方にこうやって再訪を望むような方ではないので、よほど楽しかったのかなと思います。

 
デバイスの活動は2年近くになります。
はじめは、段取りが悪く、うまくいかないこともありましたが、
回を重ねることで、仲良くなり、信頼関係を築けていったと思います。
毎回のにじいろクレヨンの活動を楽しみにしてくださっているのも感じられます。
あの日からもうすぐ3年経ちます。
当時は全国からたくさんの方々が励ましにきてくださって、
いろいろな人に会えたのが嬉しかった、とよく聞きます。
でも、経過とともに、しょうがない事ですが来てくれる人も減ってきてしまい、
定期的にきてくれるのは、にじいろクレヨンさんだけだよ、とおっしゃていました。

「暖かくなったら、東京に会いに行くからね」

この話がでたとき、震えるほど嬉しかったです。

別に見返りや結果を求めていたわけじゃないし、東京にきてください、なんてお願いできるわけもないし、当然したこともありません。
東京に出てくるのも大変なことです。
「東京の友達ができた。だから会いに行くよ」
活動を続けて来て、ひとつの結果としての現れなのかなと思いました。
何が言いたいのか伝わりにくいかもしれませんが、とても嬉しい出来事でした。
にじいろクレヨンは地元の方が立ち上げた団体ですので、
他の団体よりも継続して活動ができる大きな要因だと思いました。
東京の友人などに
「今も仮設住宅に住んでるのでしょ?大変だよね」と言われる事が多いですが、
環境は確かに普通の家や、マンション、アパートよりは壁も薄いし、立地も不便なところにあったりと大変ですが、今は事情が違います。もちろん一部の人だけかもしれませんし、それぞれ事情にもよります。

僕が直接聞いた範囲でのことですが、今は仮設住宅から出るのが嫌だと言う方もいらっしゃいます。それは3年という月日が大きな要因のようです。

高齢の方や、一人暮らしの方などは、仮設住宅の近隣同士でのコミュニティが形成されています。

問題もたくさんありますが、やはり大変な時期を皆で乗り越えたという仲間意識や、
3年間ここで過ごして苦楽を共にし、少しずつ楽しいと思えるようになってきたところで、
また、新しい環境に移って、一人で過ごすのが怖いと言います。
仮設住宅を出てしまうと、こうやって訪ねて来てくれる人もいなくなってしまうのでは、と。
経済面での苦労ももちろんあります。

若ければ、新しい環境で、家族や仲間達と、もしくは新しい土地で仲間を見つけようという気概も湧いてきますが、やはり高齢者にとっては、環境の変化が一番こたえるようです。
少なくとも、希望者だけでも現在の仮設住宅で暮らしている方が離ればなれにならないような形で、新しい住まいに移られたらと思います。

「わがままだ」、とか、「贅沢を言って」、とか言われるかもしれませんが、あれだけの事態に遭遇してしまったのですら、それくらいのわがまま聞いてあげて欲しいと個人的に思いました。
みんながほんの少し協力して、お偉いさんが少しだけがまんしてあげれば、きっと叶うのではと思います。
今日のボランティアは、くろちゃん、さやボー、ひでさん、しーちゃん、れいちゃん、ブーちゃんでした。

 

た。でば

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にじいろクレヨンの継続のチカラとキズナ。 への2件のフィードバック

  1. y.s のコメント:

    編み物は未経験ですが、慣れないと集中して無口になりそうです(^^)なごやかに年齢性別関係なく編んでいる空間は、それだけで暖かい場でしょうね。
    人と人が出会う場があって、一人が一人と出会う。場の繋がりの中で、また濃密な個人同士の繋がりが深まり、また別の場へ繋がる広がりがあるかもしれない。
    震災時、そしてその後の皆さんの絆の力の大きさが認識されている今、それをつなげる努力を「公」にも担っていただきたいし、むしろ大きな責任があるとさえ思います。
    なぜなら、災害の形も規模も違うとはいえ、阪神淡路大震災からの復興の中で、絆がなくなる事で生じた問題を「公」も経験し、『知っている』はずなのですから。
    翻って、そちらへ伺った事も無い私が何を知っているのかと思えば、このような発言も不遜だったかもしれませんが、どうかご容赦ください。
    ご報告ありがとうございます。
    くろちゃんさん、さやボーさん、ひでさん、しーちゃんさん、れいちゃんさん、ブーちゃん、今日もありがとうございます。

  2. ピンバック: Nijiiro-crayon’s power of continuation and bond | Nijiiro Crayons

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